サムとビッグ・オー

meiteizz2005-12-10

「12月になると街ではジョンの歌が・・」と歌ったのは呑み友達のSSWのS。
確かに、12月になるとジョン・レノンの話題が多いが、爺には12月はサムとビッグ・オーの月だ。
サム・クックとビッグ・オーことオーティス・レディングは、ご存知のようにR&B・ソウル界の大スター(だった)。
共に不慮の事故・事件で12月10日に亡くなっている。(サムは12月11日説あり)
2人のレコード・CDは数多くあるが、このところ聴いていたのは、サム・クックが設立したSARレコード・ストーリーという2枚組CD。
10年近く前に出たこのCD、輸入盤では未だたまに見かける。
このレーベルは、かってサムが在籍していたソウル・スタラーズ(ジョニー・テイラーがリード・ボーカル)の「Stand By Me Father / He's Been A Shelter For Me」を1作目としてリリース後、R・H・ハリスのグループやウーマック・ブラザース、ヴァレティノズ等のゴスペル・グループから、ジョニー・テイラー、メル・カーター、L・C・クック、ジョニー・モリセットなどのソロ勢やシムズ・ツインズ、勿論サム本人の歌も収録。
珍しいところでは、ビリー・プレストンの16歳でのデビュー曲やサムの「ユー・センド・ミー」(ギターの弾き語り)のデモ音源もある。
ボビー・ウーマックでお馴染みの「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ」「ルッキン・フォー・ア・ラブ」のオリジナル(ヴァレンティノズ)も収録。
この2枚組のテーマは、勿論「ゴスペル」である。
しかし、このアルバムは、その後にR&Bの爆発的なヒット曲を放つ直前のサム・クックの沸々としたエレルギーを感じる。
決して万人にお薦めできるアルバムではないが、重要なアルバムであるのは間違いない。
皆にお薦めしたいサム・クックのアルバムは、「ザ・マン・アンド・ヒズ・ミュージック」と題されたベスト・アルバム(28曲入り)である。

このアルバムを何故薦めるかというと、他のベストより収録曲が多いというのもあるが、大ヒット曲を出す前のスペシャルティ時代の曲が3曲含まれていること。
それがあるおかげで、ゴスペルからR&Bへと移行した行く様が少し垣間見れる。
但し、このCDも発売が古く、最近見かけないのが玉に傷。
サム・クックの楽曲を管理しているAVCO(?)は、なかなかしっかりした編集アルバムを出してくれない。
とても残念なことだ。
さ〜、冬の夜長は芋焼酎のお湯割りでも飲みながら、サムとビッグ・オーを聴きまくるとするか・・・・・。