美味しい生物(なまもの) 2品

meiteizz2005-12-03

爺の好きなブルースマンの3傑のひとり、オーティス・ラッシュの1976年のライブ・アルバムが出た。
オーティス・ラッシュのライブといえば、ジミードーキンス・バンドがバックを担当した悪評高い初来日の日比谷野音でのライブがすぐ頭に浮かぶ。
彼のライブ・アルバムは結構出ていて、「トップス」というアルバムや、我が国の名ブルース・バンド:ブレイク・ダウンがバックを担当した「ライブ・イン・ジャパン」が、なかなかいい出来だったが、このアルバムはそれらを超えるライブ・アルバムの傑作だ。
デルマーク・レコードからの(あまり評判が良くない)「コールド・デイ・イン・ヘル」の発売直後のライブらしいが、当時のレギュラー・バンドを従えて、ご機嫌な歌と演奏を聴かせる。
演奏曲目は、自作は「オール・ユア・ラブ」と「イット・テイク・タイム」のみで他はカバー曲だが、そんな事は関係ないくらい熱いライブだ。
1曲目のBBキングの曲のカバー「プリーズ・ラブ・ミ−」のイントロから火の出るようなギターが炸裂する。
BBの曲のカバーは他に3曲。
勿論、コティリオン録音の傑作スロー「ギャンブラー・ブルース」も収録。
BBの歌で有名なスタンダード。ブルース「スウィート・リトル・エンジェル」も。
オーティス・ラッシュのBB好きが、もろ出ているというところか。
珍しいところでは、ジミー・スミスの「モトリング・アロング」という曲をカバーしていること。
原曲を聴いたことがないのでオリジナルとの比較は出来ないが、ちょっぴりジャズ風のフレーズも飛び出すご機嫌なインスト曲だ。
う〜ん、マジック・サムといいオーティス・ラッシュといい、やはりライブは熱い!!


もう1枚のライブ・アルバムは、今年亡くなった故リトル・ミルトンの1983年の刑務所での慰問ライブ。
相変わらずのブルーズン・ソウル全開でご機嫌なのだが、残念なことにホーン・セクション抜きということで、音の厚みがいまいち不足なところ。
その分、ラッキー・ピーターソンのオルガンが活躍しているが・・・・。
だが、歌や演奏はバリバリで、客(?)の反応もいい。
自身のヒット曲「フレンド・オブ・マイン」の他に、OVライトの曲を「エイト・メン、フォー・ウィメン」と「この強き愛」の2曲カバーしている。
また、メドレーでは、自身の曲「ハウ・クッド・ユー・ドゥ・イット・トゥ・ミー」と(スタックス時代の名曲)「泣きながら裏通りを歩く」にまじえ、リトル・ジョニーテイラーの「パート・タイム・ラブ」やジョニー・テイラーの「誰かがオイラのベッドで寝ている」や「青い鳥」などをカバーしている。
ブルーズン・ソウルの王様の面目躍如だ!


タイプの違うブルース・マンのライブ・アルバム 2品、ともにご機嫌な内容で、美味しゅうございました。
「いや〜、ブルースっていいですね〜!!