まだまだ続く南部の旅

meiteizz2004-11-11

真っ黒シリーズ⑦

George Jackson in Muscle Shoals

ダン・ペンやスプーナー・オーダムやドニー・フリッツなど、ソウル界には、白人のライター&シンガーも多いのだが、やはり黒人のライター&シンガーも、ちゃんといるのである。
有名なところでは、以前登場したボビー・ウーマックや、他にもドン・ブライアント、サム・ディーズ、それに今回登場のジョージ・ジャクソンもそうである。
ジョージ・ジャクソンは'60年代後半からフェイムやハイ、チェスなどからシングル盤を出し、なかなか良い作品もあるが、声の線が細い為に、ディープ・ソウル・ファンの間では、シンガーとしてよりも、ライターとしての人気が高く、ハイやマラコに素晴らしい作品を残している。
最大ヒット曲はZ・Zヒルの「ダウン・ホーム・ブルース」(’82)か?
ジョージ・ジャクソンのアルバムは唯一、1993年に英国発売のみのコレクション・アルバムが(ライナー・ノーツによると)あるらしいが、残念ながら見たことがない。
そんな彼のアルバム「イン・マスルショールズ」が出たのは2002年のことだったが、爺の目の前に現れたのは2003年のこと。
内容は、'70年代末から'80年代初頭に、マスル・ショールズで例のリズム・セクション(ジミー・ションソン、デヴィッド・フッド、ロジャー・ホーキンス)と吹き込んだものを集めたのが、このアルバムとのこと。
ソウル・ファンにはオヴェイションズの曲で有名な「Sweet Thing」などを含む、自作自演集である。
ハイ時代の唄などを聴くと、「いいんだが、もうひとつだな〜」って印象だったが、こうやって集められたのを聴くと、なかなか良いのである。
ディープ・ソウルという先入観を持たずに聴くと、彼の声の線の細さが逆に、シンプルなサウンドとマッチして、良質のスワンプ・ロックを聴いているような錯覚に陥るのは爺だけだろうか?
ドニー・フリッツやダン・ペンのファースト・アルバムを好きな人には気にいってもらえると思うのだが・・・。