I’LL BE YOUR EVERYTHING

meiteizz2007-03-12

「男が女を愛する時」や「恋は時間をかけて」や「ウォーム・アンド・テンダー・ラヴ」などのソウル・バラードの名曲を歌ったパーシー・スレッジの1975年にキャプリコーンから出たカム・バック・アルバム「I'LL BE YOUR EVERYTHING」。
このアルバムは、ソウル・ファンには、いまひとつ人気がないようであるが、爺みたいな音楽ファン(どういう意味か?)には、結構お気に入りのアルバムである。
サザン・ロックのメッカ:キャプリコーン・レコードから出たと言っても、オールマンやレイナードがバックをつとめた訳ではなく、プロデュースがクイン・アイビーでレコーディングはマスルショールズ、バックはデヴィッド・フッドのベースにロジャー・ホウキンスのドラムス、キーボードはバリー・バケット、ギターにピート・カー&ジミー・ジョンソンとくれば、大当たりはなくても、ハズレもきっとない、という絵図。
このアルバムでは、ジェフ・バリーやウェンディ・ウァルドマンやラリー・マレーの楽曲やフィリップ・ミッチェルの楽曲に加え、爺が好きなブルー・アイド・ソウルマン:マーク・ジェイムスの「ブルー・ウォーター」も歌っている。
曲の良さもあり、パーシーの面目躍如というアルバムである。
このアルバムのタイトル曲でもある「I'LL BE YOUR EVERYTHING」は過去のバラード曲にも勝るとも劣らない曲である。
この曲の作者がGEORGE SOULE (ジョージ・ソウル?)という人。
この人の名は忘れていたが、思わぬところで見つけることとなる。
それは、シンガー・ソング・ライターのジェブ・ロイ・ニコルスが企てた「カントリー・ガット・ソウル」シリーズの第三弾「ザ・カントリー・ソウル・レヴュー/テスティファイング」に、ダン・ペンやドニー・フリッツやボニー・ブラムレットなどと共に、彼の歌が3曲収められていたのである。
その時は、あの「I’LL・・・」の作者だとは気付かず忘れかけていたのだが、「BLUES &SOUL RECORDS」誌の最新号のレビューに小さな記事ながら取上げられていたのである。
それが、彼の遅いファースト・アルバム(だと思う)「TAKE A RIDE (The Southern Soul Sound)」。
ダン・ペンなどが好きな人にはきっと気に入ってもらえる内容といえば、分かるのかな?
決して、ディープ&ソウルフルな歌声ではないが、なにか「ホッ」とさせる歌声とオーソドックスなソウル・スタイルのバッキングが爺の琴線をくすぐるのである。
勿論、「I'LL BE・・・」も歌っている。
アナクロと罵倒されても、こういうアルバムは「あり!」なのである。